SBDD
ドッキングスコア算出ツール
作成日： 2010年9月21日
最終更新日： 2012年1月21日
作成者： 株式会社モルシス
概要：
ドッキング計算結果や、Induced-Fitオプションによるタンパク質モデリング計算結果に対して各種ドッキングスコアを算出します。
設定方法：
MOEを終了します。 -
以下のディレクトリを作成します。
$MOE/custom/svl/rsi.svl/
-
db_dockscore.svlを $MOE/custom/svl/rsi.svl/ に保存します。
$MOE/custom/svl/rsi.svl/db_dockscore.svl
MOEを再起動します。
使用方法：
以下のコマンドを実行してパネルを起動してください。
db_Dockscore []
オプションパラメーターを設定して RUNボタンを押すとU_dock、Affinity dG、London dG、GBVIWSA_dGのドッキングスコアが計算されます。U_dockについては内訳のエネルギー値もあわせて出力されます。
■オプション
| Target mdb: |
計算対象のデータベースファイル名。ドッキング結果や Induced Fit計算結果などリガンド配置を含むデータベースファイルを指定。 |
| Ligand: |
データベース内のリガンド配置を格納したフィールドを指定。 |
| Receptor: |
データベース内の受容体構造を格納したフィールドを指定。もしくは MOE を指定することで MOEウィンドウ内の分子を受容体とした計算が可能。 |
| Refine: |
ONにすると現在の力場によるリガンドおよび受容体ポケット構造のエネルギー極小化計算を行う。現在の力場によるエネルギー計算が行われる。
エネルギーに基づく U_dockスコアの評価を行う際には ONを推奨。 |
| Receptor pocket area: |
エネルギー極小化計算時に考慮する受容体ポケット構造の範囲。リガンド原子からの距離(Å)を指定。
|
| Protonate3D: |
エネルギー極小化計算前に Protonate3Dを実行し、水素原子の位置やイオン化状態、互変異性体などの最適化計算を行う。 |
| Save minimized structures: |
エネルギー極小化計算後の立体構造をリガンド: mm_lig、受容体: mm_recにそれぞれ保存する。 |
| Tether pocket atoms: |
エネルギー極小化計算時、受容体ポケット原子に適用する拘束条件を指定。Tether設定時にはその重みを合わせて指定。
FixHeavy: 重原子を固定し、水素のみ自由に動く条件。
FixBackbone: 主鎖を固定して側鎖と水素は自由に動く条件。
TetherHeavy: 主鎖に Tether重みを指定、水素は自由に動く条件。
FixBackbone: 主鎖に Tether重みを指定、側鎖と水素は自由に動く条件。
|
計算結果： (スコアの単位は全てkcal/mol)
■各フィールドの説明
| mm_lig: |
(Refine: ON時のみ) エネルギー極小化計算後のリガンド構造 |
| mm_rec: |
(Refine: ON時のみ) エネルギー極小化計算後の受容体構造 |
| U_dock(ASEDock): ※ |
弊社製ドッキングプログラム ASEDockの U_dockスコア
U_dock = U_ele+U_vdw+U_solv+U_strain |
| Affinity_dG: |
MOEに搭載された Affinity dGドッキングスコア |
| London_dG: |
MOEに搭載された London dGドッキングスコア |
GBVIWSA_dG: |
MOEに搭載された GBVI/WSA dGドッキングスコア |
| U_total: |
ASEDockの参考スコア U_total
U_total = U_ele+U_vdw+U_solv+U_ligand |
| U_ele: ※ |
リガンド-受容体間の静電相互作用エネルギー |
| U_vdw: |
リガンド-受容体間の van der Waals相互作用エネルギー |
| U_ligand: |
リガンド構造の内部エネルギー |
| U_strain: |
リガンド構造の歪みエネルギー (内部エネルギー U_ligand とリガンド構造のみを極小化した際のエネルギーとの差分) |
| U_solv: ※ |
溶媒和による相互作用エネルギー(力場設定に Solvation:Bornを指定した時のみ)
(リガンドのみ + 受容体のみ) と(リガンドと受容体の複合体) の溶媒和エネルギー差 |
※標準のASEDock実行時よりも広範囲の原子をスコア算出に使用するため、値に差が現れます。
SVLコードはこちら db_dockscore.svl
Copyright(C) 2010-2018 MOLSIS Inc. All Rights Reserved.
(株）モルシス
| 
