分子構築・表示ツール

Substructure Superposition


作成日: 2002年12月1日

最終更新日: 2010年8月5日

作成者: 株式会社モルシス

概要: 複数の分子について、共通する部分構造をベースに重ね合わせるためのツールです。( MOE | Edit | Superpose...)コマンドでも同様の重ね合わせは可能ですが、このコマンドでは、対応する原子ペアをマウスで3組以上選択する必要があり、単に共通する母核で重ねあわせをしたい場合や、3つ以上の分子を重ね合わせる場合などは、あまり操作性が良くありません。

  このコードは共通構造を、ターゲットとなる分子の中で選択するか、あるいはSMARTS式で指定することで、他の分子内の同じパターンを自動認識して重ねあわせを行います。MOEウィンドウ上の分子を重ね合わせるだけでなく、MDBファイル内の全分子に対する処理も可能です。

設定方法: 

  1. MOEを終了します。

  2. もし無ければ、以下のディレクトリを作成します。
    $MOE/lib/svl/custom/rsi.svl/

  3. 作成したディレクトリにこのプログラムソースを保存します。
    $MOE/lib/svl/custom/rsi.svl/sssuperpose.svl

  4. 以後、MOEを起動すると下記の操作で機能を利用できます。

使用方法1:MOEウィンドウ内の分子を部分構造で重ね合わせ

  1. MOEウィンドウに重ね合わせたい分子群を読み込み、部分構造を構成する原子を選択します。

  2. MOEのコマンドラインに SSSuperpose[] と入力し、パネルを開きます。

  3. Substructure Superposition
    • SMILES: 部分構造重ね合わせを行うSMARTS式

    • Replace the Matched Atom Coordinates: 重ね合わせ時、一致した部分構造の座標をテンプレートのものと置き換える

    • Fix the Superposed Substructure: 下記の操作において部分構造を固定する。操作が完了後、固定は解除される

    • Align the Rest, Settings: 部分構造重ね合わせ後、他の部分構造を Flexible Alignment を使って重ね合わせる

    • Minimize the Rest: 部分構造重ね合わせ後、他の部分構造をエネルギー極小化する

  4. 必要に応じて上記パラメータを設定し、OKボタンを押します。

  5. MOEウィンドウ内の分子群が重ね合わせられます。

使用方法2:MDBファイル内の分子を部分構造で重ね合わせ

  1. MDBファイルを読み込み、Database Viewer(DBV)を開きます。

  2. MOEウィンドウに重ね合わせの基準となる分子を読み込み、部分構造を構成する原子を選択します。

  3. DBVのコマンドラインに db_SSSuperpose[] と入力し、パネルを開きます。

  4. Database Substructure Superposition
    ※ 上記は部分構造(SMILES:部分)を編集したものです。
    • Database: データベース名

    • Selected Entries Only: DBVで選択されたエントリのみに対して実行する

    • Molecule Field: 重ね合わせたい分子構造を含むフィールドを指定

    • Destination Field: 部分構造で重ね合わせた構造を出力するフィールド名

    • FlexAlign Score: Flexible Alignment のスコアを出力する

  5. 必要に応じて上記パラメータを設定し、OKボタンを押します。

  6. MDBファイル内の分子群がMOEウィンドウの指定部分構造に重ね合わせられます。

※重ね合わせる部分構造には対称性のないものを指定してご利用ください。


SVLコードの入手

sssuperpose.svl


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