分子構築・表示ツール

体積差分計算ツール


作成日: 2010年10月27日

最終更新日: 2011年9月30日

作成者: 株式会社モルシス

概要: 

分子構造や相互作用サイトの体積および和集合や積集合を算出します。分子間接触やサイトの充填を空間的に観察・評価できます。
計算結果はグラフィックスや値(Å3)で確認できます。

設定方法: 

  1. MOEを終了します。

  2. 以下のディレクトリを作成します。
    $MOE/custom/svl/rsi.svl/

  3. unshared_vol.svlを $MOE/custom/svl/rsi.svl/ に保存します。
    $MOE/custom/svl/rsi.svl/unshared_vol.svl

  4. MOEを再起動します。

使用方法: 

分子構造をMOEのメインウィンドウに読み込み、以下のコマンドを実行してパネルを起動してください。

  AtomRegion []



オプションパラメーターを設定して Applyボタンを押すと対象の体積が計算されます。体積は原子のファンデルワールス半径やサイト球の半径をもとに、グリッドベースで算出されます。

■オプション
Graphic Name: 計算結果のグラフィックス名。同名のグラフィックスがある場合は上書きされる。現在の一覧は MOE | Window | Graphic Object Managerから管理できる。
Graphics: 描画するグラフィックスについての設定。Solid: 体積を描画、 Dot: 計算に使用したグリッド点を描画、Color: 色、TR: 透明度。
Grid space: グリッド点の間隔 (Å)。値を小さくするとより精密な体積が得られる。
VDW radius: 体積計算に使用する半径のファンデルワールス(VDW)半径に対する割合(%)。標準では 100。もし 90であれば VDW半径*0.9の半径を使用した体積計算を行う。
Atoms1: 対象原子1。デフォルトは Ligand Atoms。
MOEの Site Finderから登録したダミー原子によるサイトは Dummiesから指定できる。このとき体積計算に使用する半径として、以下の2種類から選択可能。
  • Dummies(B factor):Site Finderが検出したサイト球の半径に基づく体積
  • Dummies(HYD:C, LPA:O):Site Finderが検出したサイト球の種類から、疎水球に炭素原子、親水球に酸素原子の半径を適用した体積
Atoms2: 対象原子2。デフォルトはAtoms1の周辺原子(Near Atoms1)。周辺原子の範囲はWithin(Å)で設定。Noneを指定するとAtoms1のみの体積を計算。
Operation:  Atoms1 AND Atoms2:Atoms1と2の積集合。接触している領域の体積を表示。
 Atoms2 OR Atoms2 : Atoms1と2の和集合。
 Atoms1 - Atoms2:Atoms1 - Atoms2 の差分
 Atoms2 - Atoms1:Atoms2 - Atoms1 の差分
Volume: 計算結果の体積。※Applyを押すまで表示されない。


検出されたサイト体積から相互作用しているリガンド体積を除いた結果例

改訂履歴: 

2011/09/30

 ・Atoms2: のオプションに None を追加し、Atoms1のみの体積を計算できる機能を追加しました。


SVLコードの入手

unshared_vol.svl


Copyright(C) 2017 MOLSIS Inc. All Rights Reserved.
(株)モルシス