CDD Vault

(創薬研究情報共有クラウドシステム)

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概要

CDD Valutは、化合物・ペプチド・RNA/DNA・混合物や複合体・抗体・細胞などの様々な種類のサンプルの情報と、それらを用いたアッセイ実験の情報、実験結果データの可視化、電子実験ノート、サンプル在庫管理、APIによる自動化などの機能を有するクラウドシステム(SaaS = Software as a Service)です。
創薬研究データの管理システムにおける導入や管理に要する手間を省き、システムをすぐにご利用いただけます。

​​CDD Valutの導入メリット

  • 化学/生物学の分野を超えたデータの統合管理
    • さまざまなデータ種別や業務フローに対応できる柔軟なシステムです。
    • 分野ごとに研究者が複数のシステムを使い分ける必要はありません。
    • 創薬研究のサイクル全体を通してCDD Valutを活用できます。
  • 研究者間のコラボレーションの促進
    • 登録されたデータは他のメンバーも確認できます。
      サンプル情報や試験結果のデータを次工程の担当者がリアルタイムに確認でき、研究時間を有効活用できます。
    • 企業・大学・公的研究機関などでの共同研究でも、所属組織の壁を越えて情報を共有して、研究を効率的に進められます。
  • 知的財産を紛失や不正アクセスから保護
    • セキュリティや内部統制についての各種の標準や基準に準拠した、信頼性のある運用を行っています。
    • すべてのデータはプロジェクトに属し、プロジェクトのメンバーだけが閲覧できます。
  • 研究リソースは研究に
    • サーバー機器やIT要員のコスト負担の不要なクラウドシステム(SaaS)です。
    • バックアップなどの日常的な管理も、アップデート適用やトラブル対応などの非日常的な作業も、サービス提供元のCDD社が担当します。

CDD Valutは、製薬企業やバイオベンチャー企業、CRO、大学や公的研究機関などでの利用のほか、共同研究の情報共有プラットフォームとしても多数の実績があります。

ご評価・お問い合わせ

CDD Valutの公共データベースは無料でご利用いただけます。
また、ご自身のデータの登録やアクセス制御を無償で30日間お試しいただけます。こちらよりお問い合わせください。
その他、資料のご請求やデモンストレーションのご依頼も同ページから承ります。お気軽にお問い合わせください。

パンフレット

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CDD Valutパンフレット(PDF、1.44 MB)

Collaborative Drug Discovery(CDD)社ウェブサイト

CDD Valutのサービス提供元であるCollaborative Drug Discovery(CDD)社は、Eli Lilly社からのスピンアウトにより設立されました。
CDD社ウェブサイトもあわせてご覧ください。

CDD_Vault_logo

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機能 

CDD Valutは、基本機能であるコア機能に、必要なオプション機能を追加してご導入いただく形式です。

コア機能

  • 化学と生物学のサンプル情報の管理
  • アッセイ情報の管理
    (概要やSOP、結果項目の定義など)
  • アッセイ実験の管理
    (実施日、結果データなど)
  • サンプル情報と実験データの可視化・解析

オプション機能

  • 電子実験ノート
  • サンプルの詳細な在庫管理
  • 実験データの高度なプロット作成
  • 創薬向けAI機能
  • APIによる自動化

CDD Valutには、ユーザー自身のデータの登録・管理の機能とは別に、Public Dataが付属しています。
Public Dataのデータは、自社データとシームレスに組み合わせて可視化・解析に利用できます。

Public Data

  • 世界中の主要な研究グループが公共データベースに登録したアッセイ結果(サンプルのデータを含む)
  • 試薬ベンダーが公開している化合物カタログ

​​データ管理の機能

化学/生物学のサンプル情報の管理

低分子化合物、ペプチド、RNA/DNA、混合物や複合体、細胞株や組織切片など、さまざまな種類のサンプルを一元管理できます。

  • サンプルの情報を2~3階層に整理して管理
    • カタログスペック的な情報の「Overview」
    • 合成・培養・購入などの入手ごとの情報の「Batch」
    • オプション機能で、Batchを小分けした保管容器単位での詳細な在庫管理も可能。
  • 入力した構造式やアミノ酸配列・塩基配列から、物性値や記述子を自動算出。

アッセイの情報と実験の管理

アッセイの実験に関する情報と結果を管理できます。

  • アッセイの情報と結果データを2階層に整理して管理
    • 実験系の全般的な情報の「Protocol」
    • Protocolに基づいて実施した個々の実験の情報の「Run」
  • Protocolでの定義に従い、Runのデータからレスポンスカーブの描画、IC50やEC50の算出、ヒットの検出などを自動処理
  • アッセイの実験内容の説明に適したデータ項目ごとの用語集を内蔵。表記ゆれを抑制し、検索や解析などでのデータ利用の利便性を向上

電子実験ノート

白紙のキャンバスへの自由記述で、分野や種類を問わずあらゆる実験を柔軟に記録できます。

  • 多彩な記載内容への対応
    • 見出し・本文・箇条書き・表などのテキスト情報
    • 文献・写真・機器の出力ファイルなどの電子ファイルの貼り付け
      PDFファイル、Officeファイル、画像、一部の分子構造ファイルなどはサムネイル表示可能
    • 構造式や反応式の描画
    • CDD Valut内の他のデータへのリンク
  • 記入を容易にする補助機能
    • テンプレート機能による記載内容の統一
    • 反応式からの化学量論表の自動作成、反応物・生成物からサンプル情報へのリンク
  • 編集完了(Finalize)によるロックと責任者による内容確認(Witness)
  • 誰が編集を行ったかを記録(Audit Trail)

データ活用の機能

検索

柔軟な検索機能で求める情報に素早くアクセスできます。

  • さまざまな切り口での検索
    • アッセイ実験の情報(Protocol、Run)での検索
    • 化合物の部分構造検索、ペプチド・RNA/DNAの配列検索、自動算出された物性値・記述子での検索
    • キーワードでの検索
  • 検索結果として、サンプル情報とアッセイデータを一つの表にまとめて表示

可視化と解析

蓄積したアッセイの結果データを、サンプルの物性値・記述子とともに可視化・解析

  • 各種のプロットの作成
    • 散布図、3D散布図、バーチャート、ヒストグラム、R-group解析
  • 作成したプロットを画像やPDFファイルとして出力

セキュリティ

研究データを安全に保護しつつ、必要なメンバー間で共有できます。

アクセス制御

  • すべてのデータはプロジェクトに属し、プロジェクトのメンバーだけが閲覧可能
  • 各ユーザーに割り当てた「管理者」 「フルアクセス」 「閲覧専用」などのロールにより、データの登録や変更の可否を制御
    (サンプルや電子実験ノート自体は閲覧できるが、その中の構造データは非表示になるロールも利用可能)

セキュリティ

  • 各種の標準や基準に準拠に準拠した信頼できるクラウドシステム
    • FISMA(米連邦情報セキュリティマネジメント法)準拠
    • NIH Standards準拠
    • SSAE 16 Type II認証済み
    • SSAE 18 SOC2 Type II認証済み
  • CDD ValutへのアクセスはHTTPSで暗号化
  • ユーザー名/パスワードでの認証に加えて二段階認証にも対応

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利用事例

NIH Blueprint for Neuroscience Research — 脳機能の解明

NIH Blueprint for Neuroscience Researchは、NIH(米国立衛生研究所)事務局および12の研究所・センターで構成される、健康、老化、病気における脳機能の解明を目的とする共同研究フレームワークです。
さまざまなリソースと専門知識をプールし、単独の組織では対応できない横断的な研究テーマにケミストとバイオロジストが共同で取り組むこの研究において、CDD Valutはセキュアなデータ共有に貢献しています。

ビル & メリンダ・ゲイツ財団 — 新規結核治療薬の創製

CDD社は、ビル & メリンダ・ゲイツ財団と協力し、新規結核治療薬の創薬研究を支援しました。このプロジェクトには多数の製薬企業が参画しており、製薬企業の監査済みであり、NIH標準に準拠したCDD Valutは8年間にわたって研究情報共有のハブ プラットフォームとして活用されました。
本プロジェクトで構築されたTBデータベースは、CDD Valut内でPublic Dataとして公開されています。

COVID Moonshot — 新型コロナ薬の探索

COVID Moonshotは、抗SARS-CoV-2薬の迅速な開発を目的としたグローバルなコンソーシアムで、世界中の大学・研究機関・企業が連携しています。世界各地に散らばる多数の研究者が関わる共同研究においては、候補化合物の構造、合成実験の記録、アッセイ結果、レポートやディスカッションを統合管理できる堅牢なデータシステムの確立が重要でした。
CDD Valutは、このニーズを満たす研究データ管理の基盤として貢献しています。

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動作環境

CDD Valutは主要なブラウザーからご利用いただけます。

  • Microsoft Edge
  • Safari
  • Google Chrome
  • Firefox
  • Opera
  • など

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