MOEsaic - SAR解析
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title:{MOEsaicの概要}
MOEsaic は、合成研究者が活性化合物の構造情報を用いて、構造活性相関 / 構造物性相関解析を行うためのMOE/webアプリケーションです。ウェブブラウザーから、Matched Molecular Pair (MMP)解析やR-group解析を簡単な操作で実行でき、母核・置換基と活性・物性の関係について整理した結果を分かりやすく表示します。以下のような解析機能が搭載されています。
■ MMP解析(MMP検索、MMPプロファイル、Interesting MMP)
■ 活性クリフ解析
■ R-Group解析(R-Group分解、R-Groupプロファイル)
■ 部分/類似構造検索
■ Free-Wilson解析による新規化合物の提案
■ 2次元分子構造アラインメント
■ 分子構造スケッチと同時に物性値を予測
■ 物性値のプロットとフィルタリング
■ Oral Drug、Sweet Spot、Golden Triangleのプロパティモデルによる評価
■ カスタムプロパティモデルの追加など、設定変更やカスタマイズが可能

Structure-Activity Report(SAReport)
化合物群の分子構造を自動的に母核と置換基に分け、母核・置換基の組み合わせと活性との関係レポートを作成します。入力分子に対する各種グラフのほか、より良い活性が予測された新しい組み合わせもあわせて報告されます。レポートはウェブブラウザで閲覧できるため、プロジェクト内で容易に共有できます。化合物群の分子構造を自動的に母核と置換基に分け、母核・置換基の組み合わせと活性との関係レポートを作成します。入力分子に対する各種グラフのほか、より良い活性が予測された新しい組み合わせもあわせて報告されます。レポートはウェブブラウザで閲覧できるため、プロジェクト内で容易に共有できます。
title:{MMP解析}
MMP検索
MMP検索は、指定した部分構造だけが異なる分子ペアを高速に検索します。


CHEMBL118のメチル基をクエリーとして、COX2阻害剤をMMP検索した結果。構造式の背景の色は活性値に基づく(緑:高活性~赤:低活性)。
MMPプロファイル
MMPプロファイルでは、指定した構造変換に対応する分子ペアを網羅的に検索し、構造変換による特性値の変化(活性クリフ)を確認することができます。

MMPプロファイルを用いてベンジル誘導体からフェニル誘導体の構造変換を検索。フェニル誘導体の方がベンジル誘導体に比べて全体にわたって、より高活性であった。
title:{R-Group解析}
R-Group分解
R-group分解は、母核と置換基へのフラグメント化を行います。母核と置換基の位置は、MOEsaic中の2Dスケッチャーを使用して指定します。R-group分解を行うと、活性値や物性値と合わせて、置換基-置換基または置換基-母核の組み合わせ表示ができます。

ピラゾール環を持つ母核でR-group分解した後、置換基R2-置換基R3のSARテーブルの表示。マトリックス上のグラフは活性の大きさを示す。
title:{プロパティモデルによる評価}
Golden Triangleを用いた経口薬としての物理化学的特性の評価
Golden Triangleは横軸にlogD、縦軸に分子量をとったプロットです。黄色の三角形の領域に入れば経口薬としての吸収性と排出能が良好であると予測できます。

リファレンス分子CHEMBL118とMMP検索により見出した分子CHEMBL29943の比較。CHEMBL118は領域外だが、親水性置換基が導入されたCHEMBL29943は経口薬としての物理化学的特性を満たした。
BOILED-Eggモデルを用いた、化合物の腸管吸収と血液脳関門(BBB)透過性の評価
MOEsaicには、独自のカスタムプロパティモデルを追加し、化合物をリアルタイムに評価できます。BOILED-EggはMOEsaic用のカスタムプロパティモデルで、化合物の腸管吸収とBBB透過性を評価します。

COX-2への活性が高い構造のBOILED-Eggでの評価。白領域内の構造は腸管吸収に優れており、黄領域内の構造はBBB透過性に優れている。