MOE
(統合計算化学システム)
MOE(Molecular Operating Environment)は、低分子、ペプチド、タンパク質、抗体、および核酸などの多様な創薬モダリティに対応した分子設計とモデリングソフトウェアです。多彩なアプリケーションと豊富なデータコンテンツを搭載しており、計算科学者だけでなく、合成研究者、バイオロジスト、X線結晶構造解析者などの研究活動を強力に支援します。 グラフィックス、コマンドライン、ウェブアプリケーション、ワークフローの各種使用モードと柔軟なカスタマイズにより、ユーザーの研究目的にあわせて最適な分子モデリング環境を構築できます。
tab:{
title:{機能}
3Dグラフィックス
- ユーザーフレンドリーなグラフィカルユーザーインターフェース
- 非結合相互作用の可視化
- 高品質な画像と動画
- GPU アクセラレーション 3D ステレオ グラフィックス
- 複合仮想現実と3Dプリント
Structure-Based Design
- 活性部位の検出と解析
- ポケット内でのリガンド設計
- タンパク質-リガンド相互作用図
- ウォーターサイトとエネルギーの予測
- 誘導フィットドッキング
- フラグメントのリンク、伸長、置換
抗体と生物学的製剤の設計
- 立体構造に基づくタンパク質工学
- 開発可能性と問題を引き起こす可能性(liability)の評価
- 親和性、安定性、溶解度の最適化
- ハイスループット抗体モデリング
- バーチャルライブラリの生成
- タンパク質ータンパク質ドッキングとエピトープマッピング
MOEsaic - SAR解析
- SARとSPRの可視化
- Free-Wilson法による化合物の提案
- Matched Molecular Pairs(MMP)解析
- 置換基解析とプロファイリング
- 部分構造および類似構造検索
- 新規仮想化合物の設計
Ligand-Based Design
- 配座の生成とクラスタリング
- 低分子のアラインメントと重ね合わせ
- ファーマコフォア解析とスクリーニング
- コンビナトリアルライブラリーの生成
タンパク質、核酸モデリング
- タンパク質とその相互作用残基、および特徴的分子表面の可視化
- アミノ酸配列からのタンパク質立体構造予測
- DNA/RNAモデルの構築
- 突然変異体と側鎖配座の探索
- 分子動力学シミュレーション
- ループ/リンカー探索とサンプリング
- タンパク質-タンパク質ドッキング
バーチャルスクリーニング
- 3Dファーマコフォアスクリーニング
- 特徴と形状による束縛条件
- 低分子ドッキング
- 2Dおよび3Dフィンガープリントスクリーニング
- 高速な配座解析データベース構築
- 化学反応ベースのライブラリー設計
Fragment-Based Design
- 母核置換
- フラグメントの連結および伸長
- メディシナルケミストリー変換
- リガンド・ハイブリダイゼーション(BREED)
- フラグメント・ライブラリー
構造バイオインフォマティクス
- マルチ配列、および構造アラインメント
- 3D構造ベースのアミノ酸配列アノテーション
- タンパク質ファミリーデータベースの構築と検索
- 構造データマイニング
分子シミュレーション
- 分子力学計算、および分子動力学計算
- 分子系の前処理の自動化
- 自由エネルギー計算
- 複数分子のフレキシブルアラインメント
- 配座解析 ーLowModeMDー
- 2面角のスキャンと解析
- QMベースのNMR、IR、およびVCDスペクトル
ペプチドモデリング
- 大環状、および線形ペプチド
- ペプチドータンパク質相互作用の同定
- 配座解析
- 非天然ペプチドライブラリの網羅的生成
- 立体構造に基づくペプチド設計
- ペプチドのプロパティの最適化
- ペプチドドッキング
構造生物学
- 電子密度、および差異マップの描画
- 結晶格子と結晶構造における原子接触の可視化
- 水分子の位置の予測
- 電子密度誘導ドッキング
- タンパク質ファミリーのアラインメントデータベース
- 分子置換のためのホモロジーモデリング
- タンパク質立体構造の妥当性の検証
ケモインフォマティクスとQSAR
- 400以上の2Dおよび3D分子記述子
- pKaの予測と水素付加状態の網羅的生成
- 線形QSAR/QSPRモデル構築
- ベイジアン分類モデル
- 化合物の類似性、ダイバーシティ、およびクラスタリング
カスタマイズと開発環境
- ラップトップ - クラスターマシン - クラウドコンピューティング - ワークフロー
- Windows - Linux - macOS
- 統合型開発環境(SVL - Scientific Vector Language)
- サードパーティソフトウェアの統合
- カスタムアプリケーション
- ウェブ統合、ウェブサービス、およびAPI
PSILO - タンパク質立体構造データベース
- ウェブブラウザインターフェース - 3D分子構造表示
- プロジェクトデータベースの自動キュレーション
- 3D相互作用検索と統計解析
- ポケット類似性検索
- タンパク質立体構造の重ね合わせ
開発元について
title:{サポート}
サポートリクエスト
MOEに関する技術サポートは、技術サポート依頼フォームからご依頼ください。
トレーニング
MOEの操作法を習得するためのトレーニングをご利用いただけます。
トレーニングの詳細は、こちらをご覧ください。
title:{SVLプログラム}
CCG社のSVL ExchangeからMOEを使用してアドオンのSVLプログラムをダウンロードできます。
title:{インストール手順書}
MOE2024.06 システム環境解説書
MOE 2024.06のシステム構成、動作環境、各種データベースについて解説
MOE システム環境解説書
MOE2024.06 インストール手順書
MOEのインストール手順を詳細に解説
Windows版
MacOS版
Linux版
アーカイブからのインストール
MOE2024.0604 インストール手順書
MOEのインストール手順を詳細に解説
以下に該当する場合はこちらの手順書をご参照ください。
- MacOS 26 Tahoe でMOEを使用される方
- MacOS 26 Tahoe へのアップデートを予定している方
※上記に該当しない場合、MOE2024.06 インストール手順書をご参照ください。
インストールDVDからインストールする場合の注意事項
【重要】データファイルの結合方法を解説(インストールDVDからインストールする際はこの操作が必要)
【重要】データファイルの準備
ライセンス更新手順書
新しく発行されたライセンスファイルの更新手順を簡易的に解説
ライセンスファイル更新手順書
ライセンスサーバーのリプレース等で、ライセンスサーバーよりライセンスサービスを削除する操作を解説
ライセンスサービスの削除
MOE 2024.0601のリリースに伴うインストールファイル名の変更について
MOE 2024.0601ではインストールファイル名が変更されました。各種手順書を本PDFを参照して読み替えてください。
MOE 2024.06マイナーバージョンアップに伴うインストール用ファイル名変更について
title:{論文一覧}
MOEを使用した論文の一覧です。研究の参考にご利用下さい。
(現在弊社で把握しているものであり、MOEを使用した論文の全てを掲載しているわけではありません。 論文を出版された方、一覧に掲載されていない論文をご存知の方は、こちらまでお知らせいただけましたら幸いです。)
また、CCG社のMOE Citationsページもご参照ください。
MOEを使用した論文
Binary quantitative structure – activity relationship (QSAR) analysis of estrogen receptor ligands.J. Chem. Inf. Comput. Sci., 1999, 39, 164-168.
Mol. Inf. 2010, 29, 243-249.
J. Comput. Aided. Chem., 2010, 11, 56-61.
Clin. Infect. Dis., 2005, 41, 243-251.
当社製MOEアドオンプログラムASEDockを使用した論文
2013
https://www.riken.jp/press/2024/20240719_4/index.html
205 – 211.
当社製MOEアドオンプログラムAutoQSARを使用した論文
2047-2056.
title:{化合物カタログ}
MOE版化合物カタログお問い合わせ先
MOEは独自のデータベース機能により大量の化合物データも容易に取り扱えます。この機能を活かし試薬供給会社と提携して、MOE版化合物カタログを発行しています。これらカタログに登録されている延べ数百万件の化合物データを新薬候補化合物のin silico での探索にご利用頂けます。
MOE版化合物カタログでは、化合物の2次元構造に加え、物理化学的特性やフィンガープリント情報の付加を行っています。これにより、特性による絞り込みや類似化合物検索にカタログデータをそのまま使用できます。またMOE-QFSS用のインデックスファイルも収録しておりますので、MOE-QFSSを用いて部分構造/類似構造の超高速検索を実行することもできます。 MOE版化合物カタログはこちらから請求ください。
ナミキ商事株式会社 ファインケミカル事業部
TEL:03-3354-4026
FAX:03-3352-2196
近年、創薬研究の効率化が多くの場面で叫ばれる中、インシリコスクリーニングの技術を用い優良な化合物を見出す作業は益々重要性を増しております。 弊社では引き続き世界各国のサプライヤーと連携しスクリーニング用化合物のデータを収集し、供給性の高い独自のデータベースの構築を行っております(全750万化合物を収載)。 データベースをご希望の場合は無償にてご提供致しますので弊社までお問合せを頂けますと幸いです。
キシダ化学株式会社 技術支援部 ケミカルグループ
TEL:03-5625-5595
FAX:03-5625-5596
探索研究においてハイスループットスクリーニング(HTS)が普及したことに伴い、膨大な数のスクリーニングサンプルが求められるようになりました。弊社はこうしたニーズにお応えすべく、全世界から低分子化合物を取り揃え、随時新たな化合物を追加しデータベースを更新しております。 これらのスクリーニング用化合物を、お客様のご要望に応じたフォーマットで提供してきておりますので、ご興味お持ちのお客様は弊社まで御連絡ください。
title:{動作環境}
動作環境
MOE 2024.06は以下のハードウェア・OSに対応しています。
| アーキテクチャ | オペレーティングシステム(OS) | グラフィックス |
|---|---|---|
| intel | Windows 11/10 64bit | OpenGL |
| intel | Linux 64bit (RHEL 7, Ubuntu 12.04, Debian 8.0, Fedora 16, OpenSUSE 12.1 相当以上) (glibc 2.14以上) | OpenGL, X11 |
| intel | macOS 10.12以上 | OpenGL, X11 |
| Apple Silicon (M1以上) | macOS 11以上 | OpenGL, X11 |
使用モード
| 名称 | 概要 | 消費トークン | 説明 |
|---|---|---|---|
| MOE | グラフィックモード | 3 |
MOEのグラフィック(GUI)モードです。 通常のユーザまたは、アプリケーション開発者が使用します。 MOEの全ての機能が使用できます。また、操作性が最も優れたモードです。 |
| MOE/batch | コマンドモード | 1 |
MOEのノングラフィックモードです。 長時間の計算をサーバ機で実行する場合に使用します。 グラフィックモードと比較して計算速度が1割程度高速になります。MOEをサードパーティー製品に組み込んで使用することができます。 |
| MOE/web | Webサーバ、SOAPサーバモード | 1以上 |
MOEのWebサーバ兼SOAPサーバモードです。 MOEの特定の機能を、Webブラウザから簡単に使用できます。また、SOAPに対応したワークフローツールからhttpプロトコルを通してMOEの機能を使用できます。 |
| MOE/smp | 分散処理モード | 1以上 | 大量のデータを複数マシンに分割処理する計算モードです。 MOEの並列計算対応アプリケーションを並列計算で実行する場合に使用します。MOE/smpは、MOEがサポートしている全てのOSを混在させたヘテロクラスタを作成することも可能です。 |
MOE2024.06 システム環境解説書
MOE 2024.06のシステム構成、動作環境、各種データベースについて解説
MOE システム環境解説書
title:{パンフレット}
MOEの各種パンフレットのダウンロード
MOE全体パンフレット
MOE パンフレット (5.5MB)
MOE Brochure (English, 5.2MB)
MOE機能別パンフレット
MOE 2024.06新機能パンフレット (0.6MB)
MOEsaic (0.8MB)
核酸モデリング(0.4MB)
抗体モデリング (0.7MB)
タンパク質変異体解析 (0.5MB)
ペプチド解析 (0.3MB)
Solvent Analysis (0.3MB)
MOEカスタムアプリケーション
Bio-MOE(バイオ医薬品開発アプリケーション) (0.6MB)
MOE-QFSS(化合物ライブラリー超高速検索) (0.6MB)
MOE-ASEDock(ドッキングシミュレーション)(0.6MB)
MOE-Extensions for KNIME (MOE KNIME I/F) (0.7MB)
title:{ニュースレター}
siRNA Builderは、低分子干渉RNA(siRNA)をはじめとする核酸医薬の研究開発を支援するためのMOEのカスタムアプリケーションです。核酸医薬には薬物動態や安定性を最適化するために多様な化学修飾が導入されますが、その影響を評価するための3次元モデル構築やシミュレーションには高度な計算化学的手法による精緻な操作を要します。siRNA Builderでは、塩基配列を入力するだけで二本鎖siRNA モデルを自動生成でき、さらに多彩な化学修飾のモデリングやコンフォメーション解析も容易に行えます。本稿では、siRNA Builder とMOEの標準機能を組み合わせて、siRNA の融解温度と遺伝子サイレンシング活性を予測した活用事例を紹介します。

創薬において、標的タンパク質とリガンドの相互作用を精密に理解することは、薬効や選択性の向上において重要な鍵となります。量子化学計算手法であるFMO–PIEDA 法によるエネルギー成分の分解は、単一のリガンドと受容体間の相互作用を分子軌道レベルで詳細に解析するのに有効です。一方、統合計算化学システムMOEに搭載されているPLIF法はアミノ酸残基–リガンド間の接触を相互作用タイプ別に符号化するため、複合体間の効率的なパターン比較が可能です。そこで弊社では、PIEDA由来の相互作用エネルギーをPLIFに統合し、親和性や選択性に関与する主要な相互作用タイプを抽出することで、複数の複合体間の比較を可能にする新たな手法「PIEDA-based PLIF」を開発しました。

「MOEフォーラム2025」においては、MOEおよびPSILO の機能紹介を皮切りに、3D-RISMを活用したドラッグデザイン、核酸配座探索の効率化、肝線維症治療薬に関するin silico 創薬研究、阻害剤設計、および抗体の開発可能性予測への応用など、多様な研究事例が報告されました。さらに、FMOeを用いた効率的な量子化学計算支援、多様なモダリティ創薬への展開、および次期リリースの展望についても紹介され、参加者間で活発な議論が交わされました。講演後に実施されたネットワーキングでは、情報交換や研究交流が深められました。また会場ではMOE を活用した研究事例のポスターが展示され、ポスターを熱心に閲覧する参加者の姿も見られました。

抗体薬物複合体(ADC: Antibody–Drug Conjugate)は、リンカーを介して抗体に細胞毒性薬剤(ペイロード)を結合させたバイオ医薬品であり、がん細胞を高い選択性で攻撃できる治療薬として注目されています。ADCの薬効には、ペイロードやリンカーの種類、薬物抗体比(DAR: Drug-Antibody Ratio)、修飾位置などのさまざまな要素が密接に関連しています。一方で、これらの要素は血中での構造安定性や凝集といった問題とも関わっているため、ADCの薬効・安全性・製造性を高い水準で満たすためには、合理的な分子設計手法の開発が不可欠です。本稿では、MOE のカスタムプログラムADC Builderと、それを用いてさまざまなパラメーターを考慮してADCを構築するためのワークフローを紹介します。

MOEに搭載されている多彩なアプリケーションは独自のプログラミング言語Scientific Vector Language(SVL)で開発されています。ユーザーはSVLプログラムの追加やカスタマイズによってMOEの機能をさらに強化できます。本稿では、SVLにより開発された2つのアドオンプログラム(GENESIS InterfaceとsiRNABuilder)を紹介します。

MOE2024.06では、Amber:EHT力場のアップデートが行われ、より精度の高い力場計算が行えるようになりました。また、瞬時に低分子リガンドの二面角の妥当性を評価する機能や、リガンド設計の過程をコメントなどとともに保存するキャプチャー機能が追加され、よりインタラクティブな分子設計が可能になりました。データベース機能の強化も行われ、物性値によるエントリーのフィルタリングも容易になりました。その他、配座解析、量子化学計算インターフェース、MOEsaic、ファーマコフォア検索などの機能が強化されました。

「MOE フォーラム2024」を日中英同時通訳付きウェビナーとして開催し、国内外から400名以上の方々にご参加いただきました。生命科学、創薬研究の分野の最先端で活躍されている6名の先生方にMOE を活用した研究事例についてご講演いただきました。開発元のChemical Computing Group(CCG)社からは、新バージョンで搭載された機能、抗体–抗原界面へのファーマコフォア解析の適用事、Amber:EHT力場の改良について発表しました。弊社からは、MOE–GENESISインターフェイスを紹介し、MOEとPSILOのデモンストレーションを行いました。また、バーチャル空間VoicePingを用いたポスター発表と交流会も実施しました。

6月25日から28日の4日間、カナダ・モントリオールで北米ユーザー会が開催されました。今年は、CCG社設立30 周年という節目の年であり、毎年参加されているユーザーからMOEを使い始めたばかりの方まで、150名を超える参加者が集まり、大変盛況な会となりました。2 日目の昼までは、主にMOEの初心者を対象にした操作習得のワークショップが行われ、その後、メインイベントであるプレゼンテーションのセッションとして、20件の口頭発表が行われました。また、2日目の夜にはポスターセッションが開催され、その他にもモントリオール市内のツアーやディナークルーズなど、参加者同士の交流を深めるイベントもありました。

MOEは、分子モデリングとシミュレーション機能を統合した計算化学プラットフォームです。分子構造データベース機能を備えており、低分子、中分子、タンパク質など分子構造の大きさに関わらず、分子データやそれに関連するさまざまなデータをMOE 独自の分子構造データベースとして統一的に管理し、共有できます。また、適切に前処理された各種分子構造データベースも提供されており、分子データの収集や前処理のための時間を節約でき、すぐにバーチャルスクリーニングなどの解析を始めることができます。本稿では、MOEの分子構造データベース機能を利用したCDK2 阻害剤設計の例を紹介します。

MOEは創薬モダリティ研究を支援するアプリケーション、データコンテンツ、開発環境を備えた統合計算化学システムです。本稿では、MOEの開発元であるCCG社のスタッフが共著者となっている二報の論文について、計算化学の内容にフォーカスして紹介します。一つ目はAloinの新型コロナウイルス(SARS‑CoV‑2)のパパイン様プロテアーゼ(PLpro)に対する阻害機構に関する研究、二つ目は血管内皮増殖因子受容体2(VEGFR2)を標的とした抗体KD035の機能特性評価に関する研究です。これらの論文ではドッキングシミュレーションやタンパク質表面パッチ解析の機能などMOEのさまざまな機能が活用されています。

Molecular Glue Modeling Toolは、分子糊の開発を支援するMOEのカスタムアプリケーションであり、2つのアプローチにより分子糊を介した三元複合体構造のモデリングを容易に行うことができます。本アプリケーションは、MOEのさまざまなアドオンプログラムを共有するためのウェブサイトであるSVL Exchangeで公開されており、MOEのユーザーであれば無償で利用できます。本稿では、Molecular Glue Modeling Toolについて紹介します。

「MOE フォーラム2023」を日中英同時通訳付きウェビナーとして開催し、国内外から400名以上の方にご参加いただきました。生命科学、創薬研究の分野の最先端で活躍されている8名の先生方にMOEを活用した研究事例についてご講演いただきました。開発元のChemical Computing Group(CCG)社からは、分子糊を介した三元複合体のモデリング、ファーマコフォアを活用したSAR解析の事例、さらに次期バージョンで搭載予定の機能を発表しました。また、新しくCCG のグループ会社に加わったフランスのDiscngine社およびCCGと提携するThe Cambridge Crystallographic Data Centre(CCDC)からアプリケーションの紹介をしました。弊社からは、タンパク質変異体モデルの遺伝的アルゴリズムによる最適化アプリケーションを紹介し、MOEとPSILOのデモンストレーションを行いました。

SVL Exchangeは、MOEのプログラミング言語であるSVL で作成されたアドオンプログラムを共有するためのウェブサイトで、MOE のマニュアルページからアクセスできます。MOEのユーザーや開発元が作成したアドオンプログラムをダウンロードしたり、自身で作成したアドオンプログラムを公開したりできます。本稿では、SVL Exchangeで公開されているプログラムの中からいくつかピックアップして紹介します。

MOE 2022.02 には新規アプリケーションとしてCombinatorial Library Enumeration(以下、CLE)が追加されました。CLEは、化学反応に基づいてコンビナトリアルライブラリーを生成するとともに化合物の合成に必要な反応試薬の検索を行うことのできるウェブアプリケーションです。分子記述子や化学基、保護基などの様々な特性に基づいて試薬と生成物を対話的にフィルタリングでき、列挙された試薬や生成物の内容を動的に調整することができます。本稿では、CLEの機能の詳細を紹介します。

MOEに関する操作トレーニングコースと紹介セミナーを、従来の対面セミナーの質を保ちながらオンラインで開催しています。遠隔地からの参加の利便性の向上や録画配信による時間に制限されない視聴など参加者には多くのメリットがあります。さらに希望に応じて個別ウェビナーも開催しています。本稿ではMOEの動画配信とウェビナー、そして先日メール配信を開始したMOE NEWSに関する情報を紹介します。

「MOE フォーラム2022」を日中英同時通訳付きウェビナーとして開催し、国内外から400名以上の方にご参加いただきました。生命科学、創薬研究の分野の最先端で活躍されている8名の先生方にMOEを活用した研究事例についてご講演いただきました。開発元のCCG社からは、抗体の物性予測やReverse Fingerprint Modelingに関する応用事例や基礎研究の成果、さらに最新バージョンの機能を発表しました。弊社からはMOEの生物製剤関連機能を紹介し、MOEやPSILOのデモンストレーションを行いました。また、初めての試みとして、バーチャル空間oViceを用いたポスター発表と交流会を実施しました。

「Biologics By Design Asia 2022」をMOE の開発元であるCCG、MOLSIS、中国の代理店であるCloudScientificと共同でウェビナー開催しました。前半は、英語、日本語、中国語でワークショップを実施し、後半は生命科学、創薬研究の分野の最先端で活躍されている国内外の6名の先生方にご講演いただきました。CCGは、MOEを用いた生物製剤の開発可能性の最適化方法について講演しました。

MOE2022.02では、高性能なM1チップ搭載Macがサポートされることに加え、タンパク質モデリング関連のアプリケーションでGPUを使用した計算ができるようになり、これまで以上に効率良く計算できるようになりました。さらに、Hydrogen Mass Repartitioning(HMR)による分子動力学(MD)計算、ウェブベースのコンビナトリアルライブラリー生成、MOEsaicでのドッキング計算が新機能として追加されました。その他、ユーザーインターフェース(UI)/糖鎖関連機能/抗体モデリング機能の強化、対応ファイルフォーマットの拡充がなされ、より便利に使いやすくなりました。本稿ではMOE2022.02の主な新機能や機能強化を紹介します。

PROTAC Modeling Toolsは、標的タンパク質分解誘導薬の1 つであるPROTAC(Proteolysis Targeting Chimera)の開発を支援するためのMOEのカスタムアプリケーションです。複数の手法によりPROTACを介した三元複合体(標的タンパク質–PROTAC–E3リガーゼ)構造の予測とモデリングを容易に行えます。最近、三元複合体構造をモデリングするための新たな手法が追加されました。本稿では、PROTAC Modeling Toolsに追加された手法の概要とその適用事例について紹介します。

低分子の生成モデルであるREINVENTは、近年注目されているディープ・ニューラル・ネットワークの技術を創薬研究に取り入れた応用事例として注目されています。MOEのREINVENTインターフェース(I/F)では、MOE上からREINVENTを実行するための使いやすいGUIと、強化学習の評価関数として使用できるMOEのさまざまな機能を提供します。REINVENT I/F は、MOEのアドオンプログラム共有サイトであるSVL Exchangeから入手できます。本稿では、REINVENTの概要とREINVENT I/Fの機能や使用例について紹介します。

「MOEフォーラム2021」を日中英同時通訳付きウェビナーとして開催し、国内外から400名以上の方にご参加いただきました。生命科学、創薬研究の分野の最先端で活躍されている7名の先生方にMOEを活用した研究事例についてご講演いただきました。開発元のCCG社からは、PROTACモデリングやAutoPH4に関する応用事例や基礎研究の成果、さらに次期バージョンで搭載予定の機能を発表しました。弊社からはREINVENTインターフェースを紹介し、MOEやPSILOのデモンストレーションを行いました。中国の二次代理店であるCloudScientific社からは、抗体のヒト化のための構造に基づく手法について発表しました。

Reverse Fingerprint Modelingは、MOEユーザーコミュニティーのためのSVLコード交換サイトSVL Exchangeで公開されている統合計算化学システムMOEのアドオンプログラムです。Reverse Fingerprint Modelingでは、化合物のさまざまな分子フィンガープリントと活性値の情報を用いて、活性化合物に共通の部分構造や活性/不活性に寄与する部分構造を特定したり、ファーマコフォアモデルを構築/評価したりできます。本稿では、Reverse Fingerprint Modelingの概要と4つの機能を紹介します。

SVL Exchangeは、統合計算化学システムMOEのアドオンプログラムを共有するためのウェブサイトで、MOEのマニュアルページからアクセスできます。MOEのユーザーや開発元が作成したアドオンプログラムをダウンロードしたり、自身で作成したアドオンプログラムを公開したりできます。SVL Exchangeには、300以上のアドオンプログラムが公開されており、それらは簡単にMOEにインストールして使用できます。本稿では、SVL Exchangeで公開されているAutoPH4や弊社開発のアドオンプログラムを紹介します。

MOE2020.09では日本語をはじめとする多言語がサポートされるようになり、Gaussianを用いたONIOM法による量子力学/ 分子力学(QM/MM)計算、分子動力学(MD)シミュレーションのトラジェクトリーの再生プレイヤー、大規模計算のためのフレームワークが新機能として追加されました。また、ドッキング、タンパク質の物性推算、抗体モデリング、MOEsaic(SARアプリケーション)の機能も強化されました。プロジェクトデータベースも更新されました。その他、各パネルにヘルプボタンが追加され、より便利に使いやすく改良されました。本稿ではMOE2020.09の主な新機能や機能強化を紹介します。

「MOEフォーラム2020」を日英同時通訳付きウェビナーとして開催し、国内外から300名以上の方にご参加いただきました。生命科学、創薬研究の分野の最先端で活躍されている5名の先生方にMOE を活用した研究事例についてご講演いただきました。開発元のCCG社からは、MOEsaicの最新機能やタンパク質物性推算に関する応用事例や基礎研究の成果、さらに次期バージョンで搭載予定の機能を発表しました。弊社からはPROTAC のモデリング、HLAのモデリングと抗原性ペプチドの予測ツール、抗体関連アプリケーション、生体高分子データベースシステムPSILOについて紹介しました。また、次バージョンのMOEとPSILOのデモンストレーションも行いました。

ヒト白血球型抗原(HLA)の立体構造は細胞性免疫の分子機構を解明するために重要な分子です。弊社では、MOE上で動作するHLAに特化したホモロジーモデリングツールHLA-ModelerとHLA結合抗原性ペプチド予測ツールHLABAPを開発しました。HLA-Modelerは、構造未知のHLAの立体構造を既知のHLAの構造を参照し予測します。HLABAPはHLAに結合する任意のペプチドの結合強度を予測し、親和性の高いペプチド配列を提案します。本稿では、これらのツールの概要と特長および解析例について説明します。

MOEsaicは、構造活性相関/構造物性相関解析を行うためのMOE/web アプリケーションです。Matched Molecular Pairs(MMP)解析やR-group解析等の合成研究者に使用頻度の高い機能を統合しており、母核・置換基と活性・物性の関係を分かりやすくまとめウェブブラウザー上に可視化します。また、MOEsaicは柔軟にカスマイズすることができ、例えば独自のプロパティーモデルをMOEsaic 内に導入しリアルタイムに化合物の物性を評価できます。本稿では、MOEsaicに搭載されているMMP解析機能とカスタムプロパティーモデルBOILED-Eggの導入事例を紹介します。

PROTAC Modeling Toolsは、標的タンパク質分解誘導薬 PROTAC(Proteolysis Targeting Chimera)の開発を支援するためのMOEのカスタム アプリケーションです。4通りの手法によりPROTACを介した三元複合体(標的タンパク質–PROTAC–E3リガーゼ複合体)構造の予測とモデリングを容易に行えます。また、タンパク質間の接触を表すスコアにより適切なモデルを選別できます。ここでは、三元複合体のモデリング手法の概要とその適用事例について紹介します。

MOEフォーラム2019では4名の先生方にMOEを活用した研究に関してご講演いただきました。開発元のCCG社からは、リガンドと受容体間の相対結合自由エネルギーを予測するAMBERのThermodynamic Integration(TI)法のインターフェースの改良、指定した温度やpH条件下でのアンサンブル平均によりタンパク質物性値の高精度な予測が可能なEnsemble Protein Propertiesの応用事例、MOEの日本語対応やSAR解析を行えるウェブアプリケーションのMOEsaicの改良などの次期バージョンの内容を紹介しました。

環状ペプチドは低分子や抗体のそれぞれの短所を克服可能な中分子医薬品として注目されています。環状ペプチドは配座の自由度が制限されるため、標的タンパク質との親和性や選択性の向上、物性の改善が期待されています。MOEは、低分子・ペプチド・タンパク質・抗体・核酸等の医薬品のモデリングに対応した統合計算化学プラットフォームです。MOEを用いることで、広範なスケールの分子を同一環境で取り扱うことができ、環状ペプチドの配座解析、物性予測、相互作用解析などさまざまなアプローチでの設計が可能です。ここでは環状ペプチドにフォーカスしたMOEを用いた解析事例を紹介します。

MOE2019.01では、リガンドと受容体間の結合自由エネルギー計算、pHや構造変化を考慮したタンパク質物性推算、実験情報に基づく立体配座予測、柔軟な原子ラベル設定が新機能として追加されます。また、MOEsaic(SARアプリケーション)、抗体/タンパク質モデリング、エピトープマッピング、PSILOとの連携を中心に機能強化されます。プロジェクトデータベースも更新され、操作面においても より便利に使いやすく改良されます。ここでは、MOE2019.01の代表的な新機能や機能強化を紹介します。

Bio-MOEは、統合計算化学システムMOEのカスタムアプリケーションであり、抗体、タンパク質、ペプチド医薬品開発を支援します。MOEの標準アプリケーションとBio-MOEを組み合わせて使用することで、生物学的製剤の開発における問題や課題を明確にし、合理的な分子設計が可能です。Bio-MOEをインストールすると専用メニューが新規に追加されます。Bio-MOEは保守契約中であれば無償で入手でき、Bio-MOEを使用するためにトークンを追加する必要はありません。ここではBio-MOEの特徴を紹介します。

秋葉原UDXにおいて「MOEフォーラム2018」を開催し、生命科学、創薬研究の分野の最先端で活躍されている先生方にMOEを活用した研究事例についてご講演いただきました。また、開発元のCCG社から次バージョンに搭載予定のMOEsaicの最新機能とAMBERのThermodynamic Integration法に基づく自由エネルギー計算の事例の紹介、弊社からはMOE/webアプリケーションとPSILOの新機能の紹介を行いました。さらに会場では、VRディスプレイzSpaceを展示し、多くの参加者にVRを利用した分子操作を体験いただきました。

KNIMEはデータ分析やレポート作成を行うためのオープンソースの統合プラットフォームです。MOE Extensions for KNIMEは、MOEを計算エンジンに用いたKNIMEノードの総称です。Ver.2.4.0では180を超える解析ノード(MOEノード) が提供されます。KNIMEに含まれるデータ解析ノードとMOEの解析ノードを組み合わせることで複数の計算工程を自動処理する手続き(ワークフロー)を作成できます。ここでは、MOE Extensions for KNIMEの特徴とVer.2.4.0で追加された機能を紹介します。また、MOEのサポートの一環として開催しておりますMOEのトレーニングコースをリニューアルしましたのであわせて紹介します。


MOE-QFSS(Quick Federated Structure Search)は、複数の巨大な化合物データベースに対して高速かつ横断的に構造検索を行うためのMOEのアドオンツールです。リレーショナルデータベースを使用することなく、MOEのみで膨大な化合物データの中から部分構造と類似構造の高速検索が可能です。QFSSの新バージョンでは、公共データベースへのアクセスとMOE/web SOAPサーバーでの検索に対応しました。さらにQFSSのMOE/webアプリケーションを提供します。それによって目的や計算資源に応じたQFSSの実行環境を構築できます。ここではQFSSの概要と新機能、構造検索事例について紹介します。

MOE2017.11には、新機能として抗原の抗体結合部位を精度よく予測するエピトープマッピング、低分子の結合のねじれ角を回転させた際のエネルギープロファイルを予測するTorsion Profileの機能が追加されます。また、VRディスプレイのzSpaceがサポートされ、分子系のより直感的な操作が可能になります。さらに、新しいデータコンテンツとして、TCR-MHC複合体データベースが追加されます。本稿ではMOE2017.11の主な新機能や機能強化を紹介します。

「MOEフォーラム2017」を開催し、生命科学・創薬研究の分野の最先端で活躍されている先生方にMOEを活用した研究事例についてご講演いただきました。さらに、開発元のCCG 社からは次バージョンに搭載予定のエピトープマッピングなどの新機能やクラウドコンピューティングを活用した大規模な計算例、弊社からはペプチドドッキングシミュレーションやPSILOの新機能について紹介しました。

MOE2016.08には新規アプリケーションとしてMOEsaicが追加されました。MOEsaicは、Matched Molecular Pair(MMP)解析やR-group解析などのSAR解析、分子設計、文書作成が行えるウェブアプリケーションです。MOEsaicを用いることで、重要な置換基の検出、キー化合物の発見、新規化合物の設計、解析で得られた知見の記録が効率的かつ直感的に行えます。ここでは、ChEMBLから取得したシクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)阻害剤のデータセットを用いてMMP検索、MMPプロファイル、R-group分解の例を紹介します。

AutoGPAはCoMFA法に基づいた3D-QSAR 解析を行うMOEのアドオンプログラムです。次バージョンでは、CoMSIA法に基づいた3D-QSAR解析の機能が追加されます。三次元記述子として、水素結合のドナー/アクセプターや芳香環のファーマコフォア、部分電荷、LogP、モル屈折などの幅広い特性が利用できます。本稿では、AutoGPAのCoMSIA法について紹介します。

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